中西進 大槻能楽堂「野宮」お話
本日は「令和」でブレイク中の中西進先生のお話を聞くことができた。
大槻能楽堂自主公演能 「野宮」 2019/6/22
本日は暑いのでクールなお話を・・・しかし、演目が「野宮」なのであつくなるでしょう。
まずは、日本の成り立ちのお話。
日本では縄文時代に神という概念ができた。
それから、文字が来た。700年には仏教。
藤原京が建設され、それは、中国に倣ったものだった。
その百年後、794年平安京ができる。しかし、その100年後、894年遣唐使が白紙に戻され、日本を大切にしようと
王朝文化が始まる。それまで、中国の思想や文化を取り入れていたが、日本をみつめなおした。
それが、平安時代である。そんな時代に『源氏物語』は成立した。
仏教信仰から、神信仰に。「もの」とはスピリチャルで、日本的なもの。
ものがたり、ものをかたろうそして、紫式部によって『源氏物語』ができる。
六条の御息所はものにがんじがらめになった、物の怪でもある。
人界から神界へ。京から伊勢へいく話である。憂鬱で残酷な女、六条の御息所の葛藤。カタルシス。
『野宮』はその中間にいる、葛藤を描いている作品である。
仏教で「もののあわれ」を救済しよう! やっぱり、無理。それが日本人。
その他
モノはマナである。日本の祖先はアイヌである。紫式部は性格悪そう。清少納言はいいと思う。
中西先生は万葉集が好き。理由はおおらかだから。
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